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沖縄 名護
琉球ガラス glass32
廃ビンを再利用してつくられる、
琉球ガラスの新しいカタチ
沖縄本島の名護市にあるやんばるガラス街道の入り口に佇む、glass32。
幾多のガラス工房で修行を重ね、
1999年に沖縄県伝統工芸士に任命された具志堅 充氏は、
2014年に設立したこの工房を夫妻で営んでいる。
工房にある機材の多くは具志堅氏の手作り。
廃棄の畑の水タンク等を再利用したガラスの溶解炉の制作や、
溶接を駆使した作業ラックなども作り出すなど、
ある程度の道具であれば手作りしてしまうその姿勢は職人ワザ。
原材料は主に泡盛瓶などの廃材を使用。
戦後から伝わる、廃材を使用した再生ガラスは、
泡盛瓶の淡い色ならではの彩りも魅力的。
沖縄を愛してやまない具志堅氏ならではの、
環境に配慮したものづくりが伺える。
工房の棚にはグラスを成形するための器具が並ぶ。
特徴的な王冠型の器具は、
テントを固定するペグと鉄板を溶接した具志堅氏手作りの型。
火入れしたガラスのもとを型にはめ込むと、
ペグの本数に合わせて線状の模様ができる。
ここに更に捻りを加えると、直線だった模様が斜めになり、
具志堅氏の手掛ける特徴的な波模様が出来上がる。
捻り具合で線の角度は変化自在となっており、繊細な職人ワザが求められる。
「琉球ガラス界の風雲児」という異名を持つ具志堅氏。
琉球ガラスだけでなく、県外作家との交流も行い
意欲的に創作活動を行っている。
沖縄の美しくも厳しい海や自然のイメージが反映された器。
食材や飲み物、素材の魅力を最大限に引き出し、
日常生活に、そっと寄り添う。
そんな作品作りを日々心がけている。
廃材に新しい命を吹き込む具志堅氏の技術。
地元沖縄と琉球ガラスに対する同氏の想いを、
かさねあわせも発信していきたい。
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